
Everlasting Love
第54章 初恋
聖輝「……。」
どっどうしよう…
普通なら男の僕が女の子にたくさん話しかけるべきなんだけど…
緊張で話しかけられない……
愛純「夕日がすごく綺麗だね。」
聖輝「そっそうだね!」
会話が続かない。
緊張すると、胸がいっぱいいっぱいで心に余裕ができないものだ。
聖輝「あっあの!」
愛純「はい。」
聖輝「あっあの…かっ風!!風…気持ちいいね…」
愛純「うん、そうだね。」
聖輝「……。」
あぁ…僕何やってるんだろ…
風が気持ちいいとかどうでもいいのに…
もっと…もっと何か楽しい話題を振らないと…
聖輝「あっあの!」
愛純「はい。」
聖輝「あっあの…えっと…おっ音楽の先生のあだ名はゴリラなんだ!」
愛純「ゴリラ?」
聖輝「うっうん!見た目は体育の先生のようにゴリゴリなのに…何故か音楽の先生なんだ…」
愛純「へぇ〜、会ってみたいなぁ〜」
聖輝「わっ笑っちゃうと思うよ…」
愛純「ふふっ、だね。」
聖輝「……。」
あぁ!!
ゴリラの先生なんてどうでもいいよ!!
何か…会話が続くような話は……
えっと…えっと……
愛純「……私ね…ここに来る前は中高一貫の女子中学校に通っていたの。」
聖輝「えっ?」
