
Everlasting Love
第12章 正体
広い…広すぎる…!
玄関だけでも高級感が溢れている…まるでお金持ちが住んでいるような家だ…
波野「こっち来て。」
聖輝「はっはい…!」
広い廊下を通り、リビングへと続くドアを開けた。
波野「涼野くん連れてきた。」
聖輝「えっ…?」
「……。」
聖輝「……。」
だっ誰…?
綺麗な女の人がいるけど…
波野「涼野くん。こちら、夏目香純さん。」
聖輝「夏目…香純さん…?」
波野「彼女が涼野くんに無言電話をかけた本人。そして…俺の…」
聖輝「俺の…?」
波野「…俺の…婚約者。」
聖輝「えっ…?!」
香純「初めまして…佑一さんとお付き合いさせてもらっています。夏目香純と言います。」
聖輝「はっはぁ……」
香純「この度は本当に申し訳ございませんでした…!!」
どっどういうこと…?
この人が僕に嫌がらせしてたの…?
波野「香純。自分でやったことを正直に涼野くんに話して。」
香純「はっはい…」
聖輝「……。」
香純「…私…涼野くんに嫉妬してました…」
聖輝「嫉妬…?」
香純「佑一さん…芸能事務所のお仕事も始めてから家に帰ってくるのが遅くて…私…寂しくて…」
香純「涼野くんさえいなかったらって…心のどこかで思って…そして……佑一さんがお風呂に入ってる隙に…佑一さんのスマホから涼野くんの電話番号を盗んで…無言電話をしました…」
聖輝「……。」
香純「本当にごめんなさい…!!私…本当にバカだった…涼野くんは何も悪くないのに…勝手に嫉妬して…」
聖輝「…僕…波野さんに婚約者がいるなんて知りませんでした…」
波野「……。」
聖輝「…寂しいですよね…好きな人と一緒に入れない時って…僕も…その気持ち…分かります…」
香純「涼野くん…」
波野「…涼野くん。よく聞いて。香純がやった無言電話は3月24日と25日の2日だけなんだ。」
聖輝「えっ…?」
波野「つまり…涼野くん…きみは…」
波野「まだ悪質なストーカーに狙われているんだ。」
聖輝「えっ…?!」
