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聖輝「錦戸くん…何処にいるんだろう…」


「涼野くん！」


聖輝「あっ、錦戸さん！」


錦戸「ごめん、待った？」


聖輝「いえ、僕も今来たところです。」


錦戸「そっか、俺車で来たから乗って。」


聖輝「はい。」


僕は錦戸くんの車に乗り込んだ。


錦戸「えっと…お願いって…？」


聖輝「あの…安田さんに…これを渡してほしいんです。」


錦戸「えっ何これ？」


聖輝「あの…お菓子…作ったんですけど…」


錦戸「お菓子…」


聖輝「あっあの！本当は直接渡したいんですけど…安田さんのことだから…僕の顔を見ると避けると思って…」


錦戸「あぁ、だから俺に？」


聖輝「はっはい！お願いしても…いいですか…？」


錦戸「…分かった。渡しとくわ。」


聖輝「ありがとうございます！」


錦戸「…実はな、これから章ちゃんのところ行こう思っててん。」


聖輝「えっ？」


錦戸「今日章ちゃん説得しよう思っててな…ええタイミングで持って来てくれたね。」


聖輝「そうだったんですか…よろしくお願いします！」


錦戸「…うん…」


聖輝「じゃっじゃあ…僕はこれで…」


錦戸「いや、せっかくやから送るわ。」


聖輝「えっでっでも…」


錦戸「ええよ。送ってくわ。」


聖輝「…ありがとうございます…」


僕は錦戸くんに家まで送ってもらった。


聖輝「錦戸さん、ありがとうございました。」


錦戸「ええよ。じゃあ…行ってくるな。」


聖輝「はい、いってらっしゃい。」


僕は錦戸くんの車を降りて、錦戸くんを見送った。