
Everlasting Love
第29章 仲直り
安田「ドキドキするし…涼野くんの笑顔が見たいって思うし…涼野くんの為やったら何でもしてあげたいって思う…」
聖輝「それって…」
安田「…僕…涼野くんのことが…好き。」
聖輝「えっ…?!」
安田「初めて会った時から…涼野くんのことしか頭になかった…涼野くんのこと考えると…胸がいっぱいになって…」
安田「でもその反面、絶対恋したらあかん相手やから…気持ちをずっと抑えてた。」
安田「抑えてたんやけど…あの時…ついに爆発してもうた…」
聖輝「安田さん…」
安田「…涼野くん…ごめん…ごめんなさい…!!」
ヤスは涙を流しながら僕に土下座をした。
聖輝「…安田さん…泣かないでください…」
僕はヤスと同じ目線になるように正座して、ヤスに語りかける。
聖輝「僕…安田さんにはたくさんお世話になりました。」
聖輝「ストーカーに怯えていた時は僕を家に泊めてくれたし…夜中に呼び出してしまった時もすぐに駆けつけて僕を慰めてくれたし…こんな…こんな僕に…誰よりも優しく接してくれたし…」
聖輝「僕にとって…安田さんの存在はとても大きいです…だから…ちょっと間違いを犯したからって…自分をあまり責めないでください…」
安田「涼野くん…」
聖輝「…それに…僕…安田さんに避けられるのは…何よりも辛いです…!!」
安田「…ごめん…本間にごめんなさい…!!」
聖輝「…ケンカしてるとは言いませんけど…仲直り…してくれますか…?」
安田「…うん…」
聖輝「…よかったぁ…」
安田「涼野くん…!!」
僕達は涙を流しながらしばらく抱き合った。
安田「ありがとう、アップルパイ。すごく美味しかった。」
聖輝「そうですか、よかったです。」
安田「僕アップルパイあんまり食べへんねんけど…食べた時不思議な感じしたなぁ…」
聖輝「不思議な感じ…?」
安田「うん。食べてると、何か優しい気持ちになったっていうか…涼野くんとちゃんと向き合わないとって思ってきて…」
聖輝「へぇ…まさに不思議な感じですね。」
安田「うん。アップルパイと手紙なかったら僕本間に壊れてたと思う。」
聖輝「よかったです…間に合って…」
安田「本間に…ありがとう…」
聖輝「こちらこそ、ありがとうございました。」
