
Everlasting Love
第6章 10日間
聖輝「あっあの…さっきの質問なんですけど……訂正します…」
「はっはい…どうぞ。」
聖輝「僕が…ジャニーズに入ろうと思ったきっかけは……僕自身を…好きになるためなんです…」
「それは…どういうことかな?」
聖輝「…僕…昔から…女の子っぽいって言われてて…それがだんだん嫌になってきたんです…」
聖輝「カッコ良くなりたいって…ずっと思ってて…でも…何をしても…僕は変わりませんでした…」
聖輝「時が経つに連れて…僕は自己嫌悪に陥っていました。そんな時に…一人の親友が僕にこう言いました。『自分のコンプレックスを受け入れろ』って…」
聖輝「僕は女の子のような顔や身体、声をしています。おまけに女々しくて…僕はそれすべてが許せなかったんです。でも…親友は…そんな僕を見て…『それが僕の魅力』だって言ってくれました。」
聖輝「『人は誰だってコンプレックスはある。でも、みんなそれを受け入れて生きてる。世の中完璧な人間なんて一人もいない』って…親友に言われた時…すごく心に響いたんです。」
聖輝「僕だけがコンプレックスに悩んでいるんじゃない…みんな何かしら悩んでいるものがあるんだ!コンプレックスから逃げていちゃダメだって!…そう感じました。」
聖輝「それで…親友が…自分自身のコンプレックスを生かすことができるのが…芸能界…いえ、ジャニーズだっていうことに…気づかせてくれました。」
聖輝「ジャニーズ事務所に所属しているタレントさんの中に、僕と同じような顔立ちの子がたくさんいました。ジャニーズに入れば…僕の顔…身体…声…そして性格…それらが周りに受け入れられる…」
聖輝「ジャニーズという名を借りて…僕は…自分自身のコンプレックスを受け入れて…自分自身を…好きになりたいんです…」
聖輝「わがままだと思うのですが…これが僕がジャニーズに入ろうと思ったきっかけです。」
「……。」
うっ…この空気…やっちゃったかなぁ…
思ったことズバズバ言い過ぎちゃった…どうしよう…
パチパチパチ…!!
聖輝「?!」
