箱……録
第3章 宝箱の鍵
「でね―――――…その鍵…
何度も引っ越しても…手放せなくて!!ここに―――…
あった!!ほら!」
私は、机の引き出しの中から…
古い“鍵”を取り出した!!
昔の鍵の…形…レトロで可愛い鍵…
前までは、そんな印象しかなかったのに…
今は、この鍵が宝箱の鍵だと!確信できている!
「―――で、宝箱は?」
後藤に言われ―――…
「あれ―――…?そうだよね…肝心な宝箱って…どこだっけ?」
「やだ…モッちゃん…
本体が行方不明じゃぁ…鍵だけあってもしょうがないじゃない?」
私は、鍵を見つめ…
それはそうだよなぁ〜っと…ため息をつく…
肝心要の宝箱は…どこにあるのか…思い出せないのだから…