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心はまるで水車のように

第9章 堕落

 それ以来、学校にも行っていなかったが、時々、家には帰った。捜索願いなんて出されてはたまったものではないからだ。

 梅雨も終わりがけのある日、帰宅するとお母さんとかち合った。

「美羽! 毎日、毎日、学校にも行かないで何してるのよ! 前までは学校には通ってたから、まだ許していたのよ!」

 金きり声が耳に響き、煩い。

「うるさい! もとはと言えば、誰のせいだと思っているのよ?」

「そうね、ごめんなさい……」

 お母さんはしゅんと沈んだ顔をする。それが余計に私を苛々させる。

「あぁ! もう、そうじゃなくて! もういい!」

 私が外に出ようとすると、お母さんが手を掴んでくる。その手を無理矢理、解いて外に行く。やけになって、出会いカフェの男と飲みに行った。べろんべろんになり、ホテルに行く。

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