
Sinful thread
第1章 居候
葵に連れられて入った部屋は、6畳ほどはあった。
入ってきた時点で、葵の家自体がなんとなく広い気がしていたけど、あたしの部屋も想像していたよりも広かった。
新しいあたしの部屋は、先に送っていたあたしの荷物や段ボールでいっぱいで、荷解きや組み立てのような作業を、葵が手伝ってくれた。
あっという間に夜になって、緊張しっぱなしのあたしは、葵が頼んでくれたご飯を一緒に食べた。
いまだに緊張は抜けない。
「先にお風呂入ってきな?」
食べ終わってしばらくした後放たれたその言葉に、不覚にもドキッとしてしまった。
もちろん、浴室にはいるのも初めてなわけで……。
お風呂から上がった後、あたしは気疲れのせいなのか、ソファで寝てしまっていた。
