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Sinful thread

第6章 色情




「……突然ごめんね。
あのね、わたし……葵くんが希美ちゃんと暮らすって言った時、葵くんに重荷に思われたくなくて、いいよって言うしかなかったの」



芽依は俯いてペットボトルを見つめたまま、ぽつりぽつりと言葉を紡いでいく。



「でも……、ほんとはすごい嫌だった。ずっと我慢してた」



……何も言わず、俺を責めることもしなかった芽依。
快諾してくれたと思っていた芽依の、初めて聞く本当の気持ちだった。



「……希美ちゃん、すごく可愛かったし、不安だった。
血の繋がった兄妹じゃないし、お互いが好きになっちゃうんじゃないかって……怖かった。
今もまだ、そう思ってる」



「…………っ」



図星を突かれ、思わず体がピクッと反応した。



「……ねぇ、だから……安心させて欲しいの。
葵くんに手を出されたくて付き合ってるわけじゃないけど、何ヶ月も何もないままなのは、辛いし、不安だよ……」




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