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『さちこ』

第3章 新生:祥子

次の日からの祥子は、まるで人が変わったかのようだった。

あれほど嫌がっていた服薬も拒否せずきちんと飲む。
不味いからと言っていつもは半分以上残していた病院の食事も残さず食べるようになった。
何より笑顔でいる時間が増えた。

看護師に対しても以前はほとんど憎まれ口しか叩かなかったのだが、たまにだが感謝の言葉を言うようになっていた。

骨粗鬆症の治療は順調に進み、よく食べるようになったことで顔つきもだんだんとふっくらしてきた。肌の皺が伸び、頬に赤みがさしてきた。
そして、驚くことに髪にも艶とハリが出始めたのだ。

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