「変態、消え失せろ。」
第3章 「変態って女子の敵だ。」
私は、また絢君の腕をつかみ、部屋の扉のノブに、てをかける。
あ、これだけは言っておこう。
「松橋。好きになってくれたのが本当だと信じて言うよ。
―――ありがとう。
でも、私には絢君がいるから」
私はそれだけ言って、部屋をあとにする。
絢君がなにかをぼやく。
「あの振り方はないよ。
だって、今まで冷たくされてたのに急に優しくなって「ありがとう」って受け入れてくれて……
加えて彼氏への一途さまで見せつけられちゃあな。
正直俺も惚れ直しちゃったぐらいだし、変態君は尚更、か」
「なんか言ったー?」
そこで絢君は極上の笑みを浮かべる。
キスを頭に落として。
「いや、大好きだなーって思って」
end.