刑事とBG
第2章 刑事とBG~後編~
痺れるような快感が、全身を走った。
「…もう濡れてますよ」
低い声で囁く圭吾。
沙也加の目はトロンとなり、自ら敏感な部分を圭吾の足に擦り付けた。
「もっと…して…」
「正直な人は好きですよ」
圭吾はクスッと笑い、再び深く口づけた。
――――――
事が終わった後、沙也加はベッドに横たわったまま口を開いた。
「見かけによらず激しくて良かったわ」
「あなたがそうさせたんですよ」
圭吾は微笑した。
「…いいわ。教えてあげる」
沙也加は長い髪をかき上げた。
「あなたの言う通り、団蔵とはお金目当てで結婚したの。あたし…キャバ嬢だったの。団蔵に気に入られて、この家に入ったわ」
「そうですか…」
「だけど団蔵はジジイのくせに、毎日女をとっかえひっかえ。昨日のパーティーの時だって…あたし見たのよ。客間に団蔵と息子の聡が入っていくのをね」
「聡さんが…?」
「彼はすぐに出て来たけど、女を用意してたみたい。聞きたくもない声が中から聞こえたわ」
「なるほど…」
「あたしが思うに…犯人は聡よ。何億という借金があるみたいだし…」
「そうですか…ご協力ありがとうございます」
圭吾はメガネのブリッジをクイッと上げた。
「ねぇ…また会える?」
「あなたが望むなら」
そう言って圭吾は、沙也加の唇に優しくキスをした。
そして自分の名刺を沙也加の胸の谷間に挟み、部屋を後にした。