刑事とBG
第2章 刑事とBG~後編~
「失礼します」
そこへ祐司、圭吾、護が現れた。
「俺たちも同席させていただきます」
祐司が口を開いた。
「君らはボディーガードじゃないか、屋敷の警備はどうした」
不機嫌そうに聡は言い放つ。
「まあまあ、聡さん。今警察も来てますし大丈夫っすよ」
斉藤は二ヤッと微笑した。
「なに…?」
「証拠物品が出てきたので、鑑識にまわしたんですよ。直に結果が出ると思います」
「バカなっ…あ…いや…」
聡は何かを言いかけて、慌てて口をつぐんだ。
「聡さん、ちょっとお聞きしたいんですが、団蔵さんは持病はお持ちでしたか?」
「…さあ、どうだったか…」
聡がはぐらかしていると、再び居間の扉が開いた。
入ってきたのは、聡の妻の芳子(よしこ)だった。
「あなた…もうやめましょう」
芳子は悲しい瞳で、聡を見つめる。
「なにを…言ってるんだ、芳子」
「もうこれ以上は無理よ…刑事さん、私が全てお話します」