刑事とBG
第2章 刑事とBG~後編~
その時、閉じていた扉がバンッと勢いよく開いた。
『斉藤っ!!』
ゆうひの声と共に、シゲや検察官たちがバタバタと入ってきた。
「皆さん、ご無事ですか!?」
「ゆうひ!」
斉藤はゆうひのもとに歩み寄った。
『さいとぉぉ~』
ゆうひは斉藤にしがみついた。
『急に停電して…居間から物凄い音がしたから、ドア開けようとしたら全然びくともしないんだもん…
一体何があったの!?』
ゆうひは辺りを見回した。
窓ガラスは割れ、椅子や絵画や槍は散乱しており、部屋はめちゃくちゃ状態だった。
「団蔵にひっかき回されたんだよ…」
斉藤は聡や芳子の方に目を向けた。
団蔵の姿はもう見えない。
「団蔵様は、奥様のもとに行ったみたいですよ」
そう言いながら、祐司が斉藤のもとに歩み寄った。
「一件落着、だな」
斉藤は拳を祐司に向ける。
祐司も拳を作り、コツンと合わせた。
(あれ?この2人…いつの間に…?)
ゆうひは驚いた目で、2人を見合わせた。