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甘酸っぱい果実のその果てに

第3章 居酒屋

      
 あれから、優祐さんのことにもっと惹かれている自分がいる。

 何気ない日常。週に一、二度の我が家への来訪。

 金曜日のある日。

「垣ノ内(カキノウチ)」

 会議が終わり、誰もいなくなった会議室。優祐さんに呼び止められる。

「なんですか、課長?」

 優祐さんは、プッっと笑う。釣られて私もクスッとする。

「いや、たまには外で飲まないかなって? 垣ノ内の近くの居酒屋で」

「いいですね~! 今日は華金ですしね」

「じゃ、決まり! 八時に迎えに行くから」

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