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宇宙

第1章 もう一人の私

「ほらっ、絢子コーヒー入れましょ。」
「う、うん。」
絢子はみんなにコーヒーを入れ差し出した。
「せっかくみんなで集まったんだしさ、今日何処か遊びに行こうよ!」
絢は何か閃いたように飲もうとしたコーヒーを一度テーブルに戻した。
「デズニーランド!こっちの世界にもあるの?」

「もちろん!私も今思ってた!ねぇ、ママいいでしょ?」

「えぇ、いいわよ。絢子はその爆発した髪を綺麗にしなさいね。ママも少し準備をするわ。」

ダブル絢は絢子の部屋でお互いに長い髪の毛を巻きあったり、普段学校では出来ないお化粧を少しだけしてみた。
準備が整い一行は車でデズニーランドへと向かった。
遊園地は賑やかな音楽が流れ、愉快な動物達か現れたり、宇宙の中に居るような気分になったり、まさに夢の世界だった。
気づけばパレードも終わり花火もクライマックスが打ち上げられ、絢達はお別れの時間になった。
「絢、次の夏休みにまたみんなで会おうね。」
絢子は目尻を下げて言った。
「うん。必ずだよ。気をつけて帰ってね。出発する時はかなり揺れるからね。」


「知ってる。何回も乗ってるからね。この前も土星見に行ったし」


「え!そうなの?宇宙見た事あるの?」


「何回もあるよ。絢、見た事ないの?来る時は?」


「こっちに来る時は疲れて寝ちゃってて、、気づいたら着いてたの。」


「じゃあさ、夏休みはみんなで宇宙を観に行こうよ!すっごい、綺麗なんだから!」

ダブル絢は指切りを交わし、家路へと向かった。

その日は気持ちが高揚してなかなか眠れなかった。



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