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宇宙

第1章 もう一人の私

扉の傍で見ていた真希も眼を赤くし2人に寄り添った。

➖➖あの日惑星の爆破事故に巻き込まれたと訃報が届き、真希の見る世界が白黒に変わった。
いつも真面目に取り組んでいた仕事も出来なくなり、精神的にも追い詰められていた。
それでも愛する我が子が居てくれたからこそ、今日まで頑張れた。

10数年たった今でも夜思い出しては1人でこっそり泣くこともよくあった。
ずっと、ずっと忘れた事はない。

ずっとずっと大切に胸に閉まっていたパパが。

ずっとずっと大好きなパパが。

今、目の前にいる。

真希は“奇跡”という2文字だけでは表せないくらい、人生の一生分の幸せをかき集めても足りないくらいのこの気持ちを
全身に感じていた。

扉の反対側では真紀子と絢子がずるずると鼻を鳴らしていた。

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