旅は続くよ
第21章 相葉さんの家出
Nside
次の日の朝、引き篭もった相葉さんを心配して様子を見に行ってみると
部屋はもぬけの殻
さと兄の差し入れたおにぎりの皿は綺麗に洗われていた
夕方になって
『しばらく職場に泊まります』なんてメールが送られてきたらさ
O「家出か?」
N「…さあ…」
まあ、そういう言葉も出てくるよね
しばらく大学に泊り込むという話の潤くんからも、何の連絡も無くて
こりゃ何かあったな、と思うじゃない?
相葉さんなんか、俺がメールを送っても
さと兄がメールを送っても、何の反応も寄越さないし
電話には出やがらないし
潤くんは潤くんで
電話しても『今忙しい』の一点張り
5人で賑やかに暮らしてた家に3人しか居なくなって
何だか火が消えたように静かになっちゃって
10日経って、それまで心配してたさと兄が、ついにキレた
潤くんが電話に出た途端
O「ばっか野郎!一旦帰ってこいっ!!!」
マジギレした頑固爺に勝てるヤツなんかいないよ
青い顔した潤くんが、明らかに相葉さんが仕事してる時間に慌てて帰ってきた時なんか
O「さあ吐け。そら吐け、全部吐きやがれーっ!」
N「さと兄、落ち着いてー!」
普段のフニャ顔は何処にいったの?ってくらいの凄い剣幕
滅多にお目にかかれないさと兄の形相に完全にビビッた潤くんが
あの日相葉さんとの経緯を全部吐き出してくれて
俺もさと兄も思わぬ展開に、ただただ眼を丸くした
N「…潤くん…」
O「なんじゃ、お前…。言っちまったのか」
N「え、さと兄!?」
M「…知ってたの?」
俺も潤くんも驚いてさと兄を見ると
フン!と鼻息を荒くしてさと兄がふんぞり返ってた
O「当たり前だ。ま、何となくな」
M「何となく、って…」
N「何よ、当てずっぽうじゃん」
O「当てずっぽうじゃねーよ。
大体な~、こんなイケメンに育った従兄弟が彼女も作らずに『まー兄、まー兄』って、
クソ真面目に兄貴の言う事聞いて頑張ってれば、
そりゃ何かあるなと思うだろうが」
N「なるほど」
確かにね
あの懐きっぷりはブラコンの域を超えてるよ
全部愛する人への態度だと思えば納得だもんね
あまりの健気さに泣けてきちゃう位だよ
次の日の朝、引き篭もった相葉さんを心配して様子を見に行ってみると
部屋はもぬけの殻
さと兄の差し入れたおにぎりの皿は綺麗に洗われていた
夕方になって
『しばらく職場に泊まります』なんてメールが送られてきたらさ
O「家出か?」
N「…さあ…」
まあ、そういう言葉も出てくるよね
しばらく大学に泊り込むという話の潤くんからも、何の連絡も無くて
こりゃ何かあったな、と思うじゃない?
相葉さんなんか、俺がメールを送っても
さと兄がメールを送っても、何の反応も寄越さないし
電話には出やがらないし
潤くんは潤くんで
電話しても『今忙しい』の一点張り
5人で賑やかに暮らしてた家に3人しか居なくなって
何だか火が消えたように静かになっちゃって
10日経って、それまで心配してたさと兄が、ついにキレた
潤くんが電話に出た途端
O「ばっか野郎!一旦帰ってこいっ!!!」
マジギレした頑固爺に勝てるヤツなんかいないよ
青い顔した潤くんが、明らかに相葉さんが仕事してる時間に慌てて帰ってきた時なんか
O「さあ吐け。そら吐け、全部吐きやがれーっ!」
N「さと兄、落ち着いてー!」
普段のフニャ顔は何処にいったの?ってくらいの凄い剣幕
滅多にお目にかかれないさと兄の形相に完全にビビッた潤くんが
あの日相葉さんとの経緯を全部吐き出してくれて
俺もさと兄も思わぬ展開に、ただただ眼を丸くした
N「…潤くん…」
O「なんじゃ、お前…。言っちまったのか」
N「え、さと兄!?」
M「…知ってたの?」
俺も潤くんも驚いてさと兄を見ると
フン!と鼻息を荒くしてさと兄がふんぞり返ってた
O「当たり前だ。ま、何となくな」
M「何となく、って…」
N「何よ、当てずっぽうじゃん」
O「当てずっぽうじゃねーよ。
大体な~、こんなイケメンに育った従兄弟が彼女も作らずに『まー兄、まー兄』って、
クソ真面目に兄貴の言う事聞いて頑張ってれば、
そりゃ何かあるなと思うだろうが」
N「なるほど」
確かにね
あの懐きっぷりはブラコンの域を超えてるよ
全部愛する人への態度だと思えば納得だもんね
あまりの健気さに泣けてきちゃう位だよ