旅は続くよ
第25章 待ってて
A「…じゃあ…どうすりゃいいんだよ…っ」
N「まあ落ち着きなさいよ」
泣きたくなるほど焦ってる俺の耳に
ニノの声が優しく響いた
N「取り敢えず、今夜は俺が潤くんを引き止めとくからさ、
アンタは明日帰ってきなよ」
A「…明日?」
N「うん。潤くんに何言えばいいか、一晩掛けて考えた方がいいよ」
…そんなの、考えてたよ
何日も何日も掛けて考えて
それでも答えなんか出なかったのに…
N「この期に及んで、まだそんな事グズグズ言ってんの?」
A「…グズグズって言うなや。大事な事だろが」
N「そんな先の事まで考えるなんて向いてないんだよ。
アンタ、直感の男なんだから」
A「でも…」
N「無理だって。アンタの脳みそじゃ、そんな難しいこと無理」
A「無理でも考えないと…」
N「100年掛かっちゃうって。
いいよ、ワタシが考えてあげますから」
A「…えっ…」
N「アンタも潤くんも幸せになる未来をワタシが考えてあげる。
だからアンタは、自分が潤くんに何を伝えたいのか、
どうして出て行って欲しくないのか、それを考えな」
A「ニノが…?」
N「そう。理屈捏ねるのはワタシの得意分野。
直感はアンタの得意分野。
上手くできてるよね」
A「…ホントだね」
クスクス笑う電話口に、大きく頷いた
電話を切って、フゥ…と息を吐いた
A「…潤……」
思わず名前を呟いた途端、
胸に広がってきたのは…愛しさだった
……大好き……
この想いが本当に恋だと言えるのか
潤が大事なばっかりに、知らず知らず合わせてるんじゃないか、とか
潤の未来を壊すんじゃないか、とか
グルグル考えてた事を、代わりにニノが考えてくれると思ったら
重い枷が取れたみたいに
ただ…好きなんだって
大好きなんだって…
それだけで胸一杯になる
潤…
待ってて
ちゃんと伝えるから
明日帰るから
だから、俺に黙って何処かに行ったりしないで
一緒にいよう
ずっと…
こんなに泣きたくなるほど好きだったなんて…
ゴメンね、潤
今まで気づかなくてゴメン
ちゃんと考えなきゃ
この想いを、どんな言葉にしようか
何だかワクワクするような
それでいて胸が苦しくなるような
そんな気持ちだった
N「まあ落ち着きなさいよ」
泣きたくなるほど焦ってる俺の耳に
ニノの声が優しく響いた
N「取り敢えず、今夜は俺が潤くんを引き止めとくからさ、
アンタは明日帰ってきなよ」
A「…明日?」
N「うん。潤くんに何言えばいいか、一晩掛けて考えた方がいいよ」
…そんなの、考えてたよ
何日も何日も掛けて考えて
それでも答えなんか出なかったのに…
N「この期に及んで、まだそんな事グズグズ言ってんの?」
A「…グズグズって言うなや。大事な事だろが」
N「そんな先の事まで考えるなんて向いてないんだよ。
アンタ、直感の男なんだから」
A「でも…」
N「無理だって。アンタの脳みそじゃ、そんな難しいこと無理」
A「無理でも考えないと…」
N「100年掛かっちゃうって。
いいよ、ワタシが考えてあげますから」
A「…えっ…」
N「アンタも潤くんも幸せになる未来をワタシが考えてあげる。
だからアンタは、自分が潤くんに何を伝えたいのか、
どうして出て行って欲しくないのか、それを考えな」
A「ニノが…?」
N「そう。理屈捏ねるのはワタシの得意分野。
直感はアンタの得意分野。
上手くできてるよね」
A「…ホントだね」
クスクス笑う電話口に、大きく頷いた
電話を切って、フゥ…と息を吐いた
A「…潤……」
思わず名前を呟いた途端、
胸に広がってきたのは…愛しさだった
……大好き……
この想いが本当に恋だと言えるのか
潤が大事なばっかりに、知らず知らず合わせてるんじゃないか、とか
潤の未来を壊すんじゃないか、とか
グルグル考えてた事を、代わりにニノが考えてくれると思ったら
重い枷が取れたみたいに
ただ…好きなんだって
大好きなんだって…
それだけで胸一杯になる
潤…
待ってて
ちゃんと伝えるから
明日帰るから
だから、俺に黙って何処かに行ったりしないで
一緒にいよう
ずっと…
こんなに泣きたくなるほど好きだったなんて…
ゴメンね、潤
今まで気づかなくてゴメン
ちゃんと考えなきゃ
この想いを、どんな言葉にしようか
何だかワクワクするような
それでいて胸が苦しくなるような
そんな気持ちだった