旅は続くよ
第36章 今度は俺の番
Nside
翔ちゃんの言葉がショックで…
それと同時に気づいたんだ
俺、いつの間にか…すっごい自惚れていたんだな
『本気でお前が好きだ』
そう言ってくれたのは、いつだったろう
無意識に、あの時の言葉をずっと変わらず胸に抱いてたままだったんだ
変わらないわけがないのに
自分は『無理だ』と突き放したくせに
翔ちゃんの優しい手を、いつの間にかまるで自分の物のように思ってたんだ
…バカだな
人の好意なんて永遠じゃない
そんなのよく分かってるから、今まで遠ざけてきたくせに
いつの間にか、翔ちゃんだけは例外だと思ってたなんて…
バカすぎるでしょ
『俺の手は必要ないだろ?』
その言葉は、まるで俺が翔ちゃんに必要ないって意味のようにも聞こえた
…そうだよね
翔ちゃんにとって俺は、お荷物なだけで必要な存在じゃない
今まで…何処が気に入ったか分からないけど…翔ちゃんが好きになってくれたから、隣にいれただけ
今の俺じゃ、翔ちゃんの傍にいる資格もない
…出て行こうか
もともと心もとない自分を持て余してこの家に来ただけだ
もう、あの頃の俺じゃない
せっかく翔ちゃんに1人でちゃんと立てるようにして貰ったんだもんね…
うん、出ていくのが本当なんだよね…
それをキチンと証明してみせるのも恩返しなのかもしれないな
そう思ってノロノロと荷物を整理しだしてみては、その手を止めた
…出ていきたくないよ
本当は、ずっとここにいたい
他人の家に転がり込んで何言ってんだって
厚かましい願いだって
ちゃんと分かってるのに
それでも…この暖かな場所が大好きなんだ
何言ってんだ、出てけって言われたじゃないか
また思い直して荷物を整理しては、手を止める
それを何日も繰り返すうちに涙が出てきそうだった
翔ちゃんの言葉がショックで…
それと同時に気づいたんだ
俺、いつの間にか…すっごい自惚れていたんだな
『本気でお前が好きだ』
そう言ってくれたのは、いつだったろう
無意識に、あの時の言葉をずっと変わらず胸に抱いてたままだったんだ
変わらないわけがないのに
自分は『無理だ』と突き放したくせに
翔ちゃんの優しい手を、いつの間にかまるで自分の物のように思ってたんだ
…バカだな
人の好意なんて永遠じゃない
そんなのよく分かってるから、今まで遠ざけてきたくせに
いつの間にか、翔ちゃんだけは例外だと思ってたなんて…
バカすぎるでしょ
『俺の手は必要ないだろ?』
その言葉は、まるで俺が翔ちゃんに必要ないって意味のようにも聞こえた
…そうだよね
翔ちゃんにとって俺は、お荷物なだけで必要な存在じゃない
今まで…何処が気に入ったか分からないけど…翔ちゃんが好きになってくれたから、隣にいれただけ
今の俺じゃ、翔ちゃんの傍にいる資格もない
…出て行こうか
もともと心もとない自分を持て余してこの家に来ただけだ
もう、あの頃の俺じゃない
せっかく翔ちゃんに1人でちゃんと立てるようにして貰ったんだもんね…
うん、出ていくのが本当なんだよね…
それをキチンと証明してみせるのも恩返しなのかもしれないな
そう思ってノロノロと荷物を整理しだしてみては、その手を止めた
…出ていきたくないよ
本当は、ずっとここにいたい
他人の家に転がり込んで何言ってんだって
厚かましい願いだって
ちゃんと分かってるのに
それでも…この暖かな場所が大好きなんだ
何言ってんだ、出てけって言われたじゃないか
また思い直して荷物を整理しては、手を止める
それを何日も繰り返すうちに涙が出てきそうだった