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旅は続くよ

第3章 一緒に朝ごはん  翔編

Sside



S「朝だぞーっ!!」

勢いよくニノの部屋の扉を開けると、

ベッドの上にこんもりとした山が出来てた

おーおー、

ご丁寧に頭までスッポリ布団被っちゃって

S「起きろっ!」

勢いよく布団を捲ろうとしたのに

中から布団を抑えられて止まってしまった


S「ぬっ…、このやろ…」

N「させるか…っ」

布団の中からガッチリ掴んで離さない

S「…起きてんじゃねーか。
だったら布団から出てこいっ!」

抵抗は一丁前にするくせに答えしない

…都合の悪いことにはダンマリかよ

そーかそーか

いい度胸じゃねーか!


S「こっちだ!」

素早く足側の布団を掴んで、頭まで捲り上げると

N「ぅわっ、さっむ……!!」

手足を縮込ませて丸まった姿を現した

N「…もうちょっと寝かせてよ~」

S「ダーメ。規則正しい生活を送れ。早寝早起き!」

うずくまった小さな尻をペチッと叩くと

N「いって!」

小さく叫んで、やっと上半身を起こした

でも、まだ目をショボショボさせてる


S「眠そうだな~。もっと早く寝りゃいいのに」

N「文筆業ってのは、夜はかどるモンなんだよね~」

S「そんなん夜型人間の言い訳じゃねーの?」

N「カタギの公務員にはわかんねーよ」

S「悪ぅござんしたね、公務員で。
でもお前、今仕事ねぇんじゃねーの?」

N「定期収入が無くなっただけよ。単発の仕事くらいやってるんですぅ」

S「へぇ~」

N「ね、わかった?だからもうちょい寝かせて」


そう言ってパタンと倒れ込もうとした体を止めて

S「ふざけんな。起きろ!」

無理矢理起こした


N「あ~、失敗・・・」

クスクス笑うニノに

「ほら」と手を差し伸べると

クリームパンみたいな小さな手で掴んだから

引っ張り上げて立たせた

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