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旅は続くよ

第3章 一緒に朝ごはん  翔編

面倒くさそうにノロノロ歩く姿を

後ろから追いたてるようにキッチンへ向かうと

O「お~、来た来た」

智くんが食卓について笑ってた


O「ニノ、おはよ」

N「…おはよ」

M「おはよう。ちゃんと起きれたじゃん。さすが翔兄」

N「起こし方乱暴なんだよ」

S「おかげでちゃんと起きれたろ?さ、食べようぜ!腹減った~」

N「あれ、相葉さんは?」

M「まー兄はとっくに出かけたよ。
今日は朝イチで仕込みがあるんだって」


全員で「いただきます」して、
一緒に食べる朝ごはん

雅紀がいれば完璧だったけど、仕事じゃ仕方ないよな


O「美味いな~、潤の作るご飯は最高」

M「嬉しいな。お世辞でもさと兄にそう言って貰えると」

O「お世辞じゃねーよ。マジで美味い。な、翔くん」

S「ホントだよ。味もいいし品数が多いしね。渡した食費足りてる?」

M「足りてるよ。そんな贅沢な食材使ってないし」

N「潤くんはいいお嫁さんになれるね」

M「誰が嫁に行くんだよ」

O「俺んとこ来るか?」

M「さと兄…、彼女作んなよ」

最年少者に諭されて最年長者が言葉に詰まった様子が可笑しくて

ニヤニヤしながら食べてると

隣の男の箸があまり進んでないのに気がついた


S「どうした?」

N「ん?」

S「あんまり食ってねーじゃん。具合でも悪い?」

無理やり起こしたせいかな…

マジで体調悪かったのか?

と思ったら

N「…ご飯多い。食べ切れなさそう…」

S「はあ?」

思いがけない文句に驚いた

だって俺よりずっと小盛りだったぞ?


N「俺、低血圧なんだよね…」

S「女子高生みたいなこと言ってんな」

N「女子高生じゃなくても低血圧くらいなるわ」

M「残す?」

S「やめろ。勿体ねー」

ニノの茶碗から箸でご飯半分を取り上げる


S「そんぐらいは食えるだろ?」

N「いいの?食べすぎじゃない?」

S「その分バリバリ働くから大丈夫」

O「翔くん、ブタんなよ」

うっ…、

それは困る

今日は1つ手前の停留所でバスを降りよう



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