
旅は続くよ
第37章 兄弟
A「…お前を怖いと思ったことは1度もないよ。大好きなんだもん」
M「…後悔しない?」
A「しない。…わかったんだ、ちゃんと」
M「え…、何を?」
A「俺は、お前のものなんだよ。昔っから」
そんな事言われたら…、もう何も言えないよ
言葉が詰まってしまって、グッと欲望を愛しい体に突き刺した
A「――――ッ!」
声にならない叫びに弓なりになる体に、少しずつ侵入していく
M「…く…っ…」
熱く柔らかな襞は俺の塊を絡まるように蠢く
欲望の全てを収めた時には、このまま絶頂してもおかしくないくらいに興奮してた
A「…じゅ、ん……」
涙を湛えた瞳に誘われて、深く繋がったまま長いキスをした
ガキの頃からこの人が俺の全てだった
父のように慕った事もある
兄だと本気で信じてた時期もある
血の繋がりが無いとわかってからは、何とか一生この人の傍にいれないかと画策して甘えて困らせた
俺はこの人の人生を食い尽くす毒虫なのかもしれない
温かな家庭に潜り込み普通の幸せを奪い取る厄介者だ
それなのに
大好きだと言ってくれる
俺のものだと言ってくれる
そんなこの人に俺は、何て答えたらいいんだろう
M「…愛してるよ…」
ありきたりな言葉だけど、これしか思いつかないんだ
M「愛してる。雅紀…」
名前を呼んだ瞬間、少し嬉しそうな笑顔を見せて
なのに…、見る見る内に切なそうに歪んでいった
A「…嬉しい…。ホントに嬉しいんだよ?でも…」
歪んだ瞳から、涙がポロポロ零れていく
A「…ねえ。あの…1コお願い、いいかな…」
M「お願い?」
A「うん。…ほら、さっきボーリング、俺勝っただろ?
だから…1コ我侭言っていい?」
こんな状態で「お願い」なんて…、少しだけ嫌な予感がした
でも、今俺らは1つに繋がってるよね?
大丈夫だよね?
だから黙って頷いてみせた
A「あのね…。兄弟でいたいんだ」
子供みたいに悲しそうな顔をして言う
A「潤のこと…俺だって愛してるし、恋人だよ?でも…
潤が弟じゃなくなったら俺、1人になっちゃうよ
兄弟じゃなくてもいいって言ったけど、やっぱ俺…、それだと家族が誰もいなくなっちゃうよぉ…っ」
胸が苦しくなった
置き去りにされた子供みたいに泣くなんて…
そんな風に思ってたなんて…
M「…後悔しない?」
A「しない。…わかったんだ、ちゃんと」
M「え…、何を?」
A「俺は、お前のものなんだよ。昔っから」
そんな事言われたら…、もう何も言えないよ
言葉が詰まってしまって、グッと欲望を愛しい体に突き刺した
A「――――ッ!」
声にならない叫びに弓なりになる体に、少しずつ侵入していく
M「…く…っ…」
熱く柔らかな襞は俺の塊を絡まるように蠢く
欲望の全てを収めた時には、このまま絶頂してもおかしくないくらいに興奮してた
A「…じゅ、ん……」
涙を湛えた瞳に誘われて、深く繋がったまま長いキスをした
ガキの頃からこの人が俺の全てだった
父のように慕った事もある
兄だと本気で信じてた時期もある
血の繋がりが無いとわかってからは、何とか一生この人の傍にいれないかと画策して甘えて困らせた
俺はこの人の人生を食い尽くす毒虫なのかもしれない
温かな家庭に潜り込み普通の幸せを奪い取る厄介者だ
それなのに
大好きだと言ってくれる
俺のものだと言ってくれる
そんなこの人に俺は、何て答えたらいいんだろう
M「…愛してるよ…」
ありきたりな言葉だけど、これしか思いつかないんだ
M「愛してる。雅紀…」
名前を呼んだ瞬間、少し嬉しそうな笑顔を見せて
なのに…、見る見る内に切なそうに歪んでいった
A「…嬉しい…。ホントに嬉しいんだよ?でも…」
歪んだ瞳から、涙がポロポロ零れていく
A「…ねえ。あの…1コお願い、いいかな…」
M「お願い?」
A「うん。…ほら、さっきボーリング、俺勝っただろ?
だから…1コ我侭言っていい?」
こんな状態で「お願い」なんて…、少しだけ嫌な予感がした
でも、今俺らは1つに繋がってるよね?
大丈夫だよね?
だから黙って頷いてみせた
A「あのね…。兄弟でいたいんだ」
子供みたいに悲しそうな顔をして言う
A「潤のこと…俺だって愛してるし、恋人だよ?でも…
潤が弟じゃなくなったら俺、1人になっちゃうよ
兄弟じゃなくてもいいって言ったけど、やっぱ俺…、それだと家族が誰もいなくなっちゃうよぉ…っ」
胸が苦しくなった
置き去りにされた子供みたいに泣くなんて…
そんな風に思ってたなんて…
