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旅は続くよ

第37章 兄弟

M「何言ってんだよ…」

なんだか俺まで泣けてきそうだけど、まー兄の涙を唇で掬った


M「そんな悲しい事言わないでよ…。俺はちゃんと弟だよ?
弟で、家族で、恋人で…。そうだろ?」

A「…うん…、うん…っ」

M「こんなコトしちゃってる弟だけど…」

A「くふふっ、それはいいんだよ」

M「そう?…ねえ、『雅紀』って呼ばない方が良かった?」

A「それもいい。嬉しかったし…。ただ……」

M「ただ?」

A「とうとうシたなぁ、って…。そしたら不安になっちゃった」

目尻に溜まった涙を拭って、まー兄が微笑んだ


A「俺も愛してるよ、潤」

ふわりと包み込むように腕を背中に回してくれる


A「すっごく…、すっごく愛してる」

M「まー兄…」

A「ふふっ、『雅紀』だろ~?」

M「でも…いいの?」

A「こういう時はさ、…くふふっ、エロいことシてる時は名前がいい」

耳元で甘い言葉を囁かれ、何だか擽ったい気持ちになる


M「雅紀」

A「んふふふふっ、…なんか照れる」

M「ふふっ、…雅紀」

俺まで照れて、言葉と一緒に少しナカを突き上げる

A「ぁん…っ」

M「…感じる?」

A「それは…正直分かんないけど…、潤とシてるってだけで興奮する」

まー兄が満足そうに微笑んでくれる

それだけで十分

幸せで、どうにかなりそうだ


M「…動いていい?」

まだ濡れてる瞳を覗き込んで聞くと、答えの代わりに抱き寄せてキスしてくれた

そのまま、ゆっくり動き出す


A「ぁ…、ンン……ッ…」

漏れる吐息に混ざった甘い声が俺を夢中にさせる

折れそうな細い腰を掴んで、思いの丈を打ち付けるように揺さぶった


A「あっ、…あ…っ…!」

少しでも苦痛が和らぐように萎えかけたまー兄を扱いて慰める

A「じゅ、ん……っ、…潤……!」

M「…ま、さき……!」

A「アッ…!あ、やっ!ソコ…なんか……っ」


汗ばむ体が突き上げる度に揺れる

短く叫ぶように喘ぐと、内壁が俺の熱の塊をキュウッと締める

2人の荒い呼吸が部屋に響く

まー兄が切なそうに首を横に振って、シーツを握りしめる

A「ダメッ、も……ァッ」

切羽詰まった声に追い立てられる


A「潤っ…、ああぁー……っ!」

手の中で熱い白濁が弾けた

昂ぶった感情が一気に爆発したように、俺も絶頂に身を震わせた


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