旅は続くよ
第44章 ニノの文句
でも、さっきのニノの言葉を聞いて、ようやく分かった
決意表明とも、決別ともとれる言葉
あれは“抗議”だった
ちゃんとした“文句”だった
歩いてきた道に関わってなかった親へのバカ正直な思いだった
S「…ありがとな」
ニノが見せてくれた見本
それを胸に俺も1歩踏み出すよ
S「今度は俺の番だな…」
N「うん」
膝の上に置いていた俺の右手を、不意にニノが両手でそっと包んでくれた
N「頑張って。俺の力…分けてあげるから」
驚いてニノを見ると、首まで真っ赤になって俯いている
俺の手を包むニノの温もり…
胸にいろんな想いが込み上げて、熱くなる
大変だったろうに、決していい思いじゃなかったろうに、俺のために父親に会って
それだけじゃなく、俺をこうして励ましてくれて…
優しいニノ
俺のためにゴメンな?
ありがとう
大好きだよ
どうしてこんなにお前だけを大好きなんだろうな…
いろんな想いが胸の中でゴチャ混ぜになるんだ
手を包んでくれる温もりがが愛おしい
例え同情でも同調でもいいよ
ニノを愛おしくて堪らない気持ちに変わりはないから
S「もっと…」
N「…え?」
S「もっとギュッと握って。パワー、…くれるんだろ?」
小さな手からまた力が伝わって来ても
S「もうちょっと」
首を横に振って強請った
N「…これくらい?」
S「まだ」
N「ふふっ、もう…。ふざけてんの?」
S「ふざけてないよ」
右手を包む両手を左手で引いて、ニノの体を抱き寄せた
勢いつけて引き寄せた体をすっぽりと腕の中に収める
S「パワーくれよ。…ふざけてなんてないから……」
こじつけみたいな俺の行動に、ニノは何も言わずに
ただジッと動かず、俺の胸にそっと体を預けてくれた
俺は、胸を熱くするいろんな想いが涙になって溢れそうなのを堪えるように
ニノの体を、いつまでもただギュッと抱き締め続けた
決意表明とも、決別ともとれる言葉
あれは“抗議”だった
ちゃんとした“文句”だった
歩いてきた道に関わってなかった親へのバカ正直な思いだった
S「…ありがとな」
ニノが見せてくれた見本
それを胸に俺も1歩踏み出すよ
S「今度は俺の番だな…」
N「うん」
膝の上に置いていた俺の右手を、不意にニノが両手でそっと包んでくれた
N「頑張って。俺の力…分けてあげるから」
驚いてニノを見ると、首まで真っ赤になって俯いている
俺の手を包むニノの温もり…
胸にいろんな想いが込み上げて、熱くなる
大変だったろうに、決していい思いじゃなかったろうに、俺のために父親に会って
それだけじゃなく、俺をこうして励ましてくれて…
優しいニノ
俺のためにゴメンな?
ありがとう
大好きだよ
どうしてこんなにお前だけを大好きなんだろうな…
いろんな想いが胸の中でゴチャ混ぜになるんだ
手を包んでくれる温もりがが愛おしい
例え同情でも同調でもいいよ
ニノを愛おしくて堪らない気持ちに変わりはないから
S「もっと…」
N「…え?」
S「もっとギュッと握って。パワー、…くれるんだろ?」
小さな手からまた力が伝わって来ても
S「もうちょっと」
首を横に振って強請った
N「…これくらい?」
S「まだ」
N「ふふっ、もう…。ふざけてんの?」
S「ふざけてないよ」
右手を包む両手を左手で引いて、ニノの体を抱き寄せた
勢いつけて引き寄せた体をすっぽりと腕の中に収める
S「パワーくれよ。…ふざけてなんてないから……」
こじつけみたいな俺の行動に、ニノは何も言わずに
ただジッと動かず、俺の胸にそっと体を預けてくれた
俺は、胸を熱くするいろんな想いが涙になって溢れそうなのを堪えるように
ニノの体を、いつまでもただギュッと抱き締め続けた