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旅は続くよ

第47章 幸せな報告

Nside



相葉さんはいいヤツだけど、拗ねると意外と面倒くさい

だから、俺が言うより先に潤くんから相葉さんへ事の次第が漏れたら厄介なんだよ

そう思って、『話があるから』って相葉さんを呼び出したのに

N「なんでアンタがついて来んだよっ」

O「かてぇ事言うなよ~」

さと兄まで一緒に部屋に来ちゃうってどういう事だよ!?

目を白黒させて慌てる俺をよそに

2人してコッチの気も知らずに、ニコニコとベッドに並んで腰掛けやがる


A「聞いたよっ。翔ちゃんと付き合ってんだってね!」

N「えっ!?聞いたって誰から?」

A「え?さと兄だけど…」

おまけに喋ってるし!

せっかくこんな恥ずかしいこと我慢して報告しようと決心したのに、台無しじゃねーか!


N「……帰れ」

A「・・・え」

N「聞いたんだろ?もう話すことはありません。はい、終~了~」

A「わぁ~~!!待って待って、聞いてないっ!」

N「遅いわ。さっき聞いたって言ったじゃねーかっ」

A「ナシ!あれナシだから!ねっ、さと兄」

O「いーじゃねぇか、減るモンじゃあるめぇし」

N「減るわ!俺の心が大幅減少だわっ!」

A「もう~、そんな事ないでしょ?幸せいっぱいなんだから」

N「・・・アンタ、何も聞いてないんじゃなかったの?」

A「ズルッ!そういう誘導尋問ズルいぞ!」

N「別に誘導してねぇし」

O「いーから早く言えよ~」

A「そうだよ!早くぅ~」


んなワクワクした顔2つ並んだ前で何を言えっつーの…

とは言え、逃げられる気が全くしないんだよ

すんげー前のめりで目ぇキラキラさせてんだもん


N「・・・あのね」

A「うんっ!」

まだ『あのね』しか言ってないのに、凄い食いつき方

言い出しにくいわ

それなのに

A「勿体ぶんないで、早く〜」

O「焦らすなよ」

A「くふふっ、幸せ過ぎて喋れないの?」

O「お、そうなのか?」

空気1つも読めない2人のワクワクは止まんないみたい

はあぁぁぁ…

なんで俺がこんな目に・・・


まあね

喜んでくれてんでしょうよ

大事な友達の幸せを願う気持ちは、俺もこの人もきっと同じ

俺だって、相葉さんと潤くんの幸せが嬉しいんだもん

だからこそ、ちゃんと言わなきゃいけないんだよな…

俺の言葉でちゃんと伝えなきゃ

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