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旅は続くよ

第6章 一緒にゲーム

A「一緒に寝る?」

俺が言うと、ニノはフッと笑った

N「あの時もアンタそう言ったね…」

A「たまに潤も一緒に寝たよね」

N「ははっ、そうそう。3人して布団の中でギュウギュウになってた」

A「そうだったね」


ニノの手を引いて一緒に入ったベッド

冷たい布団の感触からニノを守るように腕で包んだ


A「相変わらずほっそいな~。ちゃんと食ってる?」

N「アンタに言われたくない。ヒョロヒョロのくせに」

A「ニノ程じゃねーよ。ほら、この腰っ」

N「んはっ!わき腹ヤメテ~」

脇腹触られて身を捩る体を引き寄せて

もう1度そっと抱きしめた

潤と同じようなくせっ毛が鼻を擽る


N「…そんな抱きしめなくても大丈夫よ?」

A「いいの。俺がこうしたいの」

N「ったく…。潤くんになった気分」

A「え、なんで潤?」

N「前、言ってたじゃない。チビの頃潤くん抱っこして寝てたって」

A「ああ…」

ウチに来たばっかの頃の潤は泣き虫で

大きくなるまで抱っこして寝てたっけ


A「あったな~。よく覚えてたね」

N「潤くん、よくボヤイてたからね」

A「喜んでたんだろ?」

N「んふふっ、そうは聞こえなかったけど?」

A「照れてたんだよ、きっと」

N「あー、はいはい。前向きなオニイチャンだこと…」

話すニノの声が、小さく、ゆっくりになってる

もうすぐ寝ちゃうのかも知れない


A「潤はね~、口ではアア言ってるけど、めっちゃ照れ屋さんなんだよ~。この前もねぇ…」

どうでもいい話を小さい声で、わざとゆっくり話して

暫くすると

スー…、スー…、と寝息が胸元から聞こえてきた



…眠れたかな

抱きしめてた腕の力を緩めると

よく聞こえる、安定した寝息


よく眠れるといいな

嫌な夢なんか見ずに、ぐっすりと


もしも魘されたって起こしてあげる

子守唄だって歌ってあげる

何だってしてあげるから

俺が守ってあげるから…


そんな気持ちでニノを抱きしめたまま

いつしか俺も眠りについた



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