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旅は続くよ

第9章 一緒に寝ようよ 雅紀編

A「ね。デートしよっか」

うん、そうだ!

我ながらナイスアイディアじゃん


N「デートぉ?誰と誰が」

A「今2人しかいないだろ」

N「俺とアンタ?キモい言い方すんな」

ひどい言われ様さけど気にしない


A「どっかで昼メシ食って、買い物して…、そうだ!ボーリングとかは?」

N「やだよ。俺、コントローラーより重い物持ちたくねーもん」

A「なんじゃそら、どこのお嬢様だ。
じゃ、ニノの好きな本屋巡りでもいいよ」

N「アンタね。ここ本屋なんだけど」

A「じゃあ映画」

そしたらニノの目が少し興味を示した


A「なんか最近いろいろ宣伝してんじゃん」

N「今ちょうど原作好きなのが封切りしててさ、配役もイイのよ
あ~…、でもサスペンスよ?アンタ大丈夫?」

A「ぜんっぜん大丈夫!映画館で食うポップコーン大好きなんだ。溶かしバターかけるヤツ!」

N「あのね、映画館って映画観るとこなんだけど。…まあいいや」

ニノは徐に立ち上がって、店のシャッターを下ろし始めた


N「じゃ、行こっか」

A「え?いいの?」

俺も考えなしに誘っちゃったけど、店番は?

さと兄に頼まれてんのに

N「いーのいーの。どうしても開けとかなきゃいけないワケじゃないらしいから
たまたま俺が暇だったから留守番してるだけでさ
メールしとくからいいんだって」

言いながら手馴れた手つきで素早くメールを打つ


N「さ、完了。メシどこに行く?」

シャッターの下りた薄暗い店内で、ニノがニヤリと笑った

N「誘ったのアンタだからね?
当然奢ってくれんでしょ?」


チャッカリし過ぎだろ!って言いながらも

何をご馳走してやろうかな~って

既にテンション上がっちゃって

ニノの好きそうなメニューを思い巡らせていた

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