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夢。 〜 O×S×A×N×M 〜

第1章 大宮 story

二宮「……ねぇ」

大野「なに?」




二宮「酔った芝居すんの、やめない?」


大野「なっ…なん、で」


ほら。動揺してる
俺、わかっちゃったんだよね。
大野さんが、酔った時しか『好き』って言わないの

正確には
『酔ったフリの時』
だけどね。




二宮「今、酔ってないですよね?」



大野「…酔ってないよ」


二宮「じゃあもう一回聞きますけど、
俺のことどう思ってます?」


大野「…」


二宮「もう誤魔化しききませんよ?」

大野さんに顔を近づけた





大野「……き。」


二宮「何?聞こえない」




大野「…二宮くんのことが、好き。」



目にいっぱい涙を溜めて。

きっと
すごく弱い人なんだろう。
傷付くのが
心底怖いんだろう。

だけど
自分の気持ちに素直だから
好きって言いたいんだ
だから
酔ったフリして言ってんでしょ

期待しなければ
傷付かなくて済むから
酔ったフリして言えば
酔っ払いの戯言だと思って
オーナーは優しくあしらってくれてたから


そうだよね?大野さん。





二宮「俺も、大野さんのことが好きだよ」


甘いな、大野さん
そんなの
俺には通用しないよ。

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