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夢。 〜 O×S×A×N×M 〜

第5章 にのあい story

「復縁なんて無いから。絶対に。」



「…そっか。」


「ん。」



まーくんの頬がフッと緩んだ気がした。




食器を片付けて
追加のビールと灰皿を持ってきて
まーくんがベランダの戸をガラッと開けた


「さぶっ。」


冷たい風がヒューと入ってくる。
雨はいつしか雪に変わっていた。



「ほら。」

体育座りしてホタル族になる俺に
ブランケットをふわりとかけて
まーくんが隣りに座った。


「もっとこっち来て一緒に入んなさいよ」

ブランケットの端を持って腕を広げると
ずり寄って腕の中に入ってくる。


「あなたのがデカイんだから
こーゆーのはそっちがやってよ」

タバコの煙をフーッとかけてやると

「煙は外!」

そう言って笑って俺の肩を引き寄せて
一つのブランケットに包まりながら
紫煙をくゆらせた


「めっちゃ冷えたね」

寒さでギュッと縮こまると
吸っていたタバコを灰皿で揉み消して
まーくんが俺を横からギュッと抱きしめた


「こーすれば温かいでしょ?」

「ふふっ。先ずココ閉めようよ?」


まーくんが立ち上がってベランダ戸を閉めると
体育座りのまんま抱き上げられて


「うぉっ!ちょ、やめろっ…!」


ソファーにそっと降ろされた。


「なにすんだよっ!」


照れるから
やめてよ、こーゆーの。




「ソファーじゃなくてベッドのが良かった?」


至近距離まで顔を近づけてそう言ったまーくんは
ふざけてなんかいなくて。


ちょっと待って、
これ、どーゆー状況?

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