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俺はその場に崩れ落ちた。

俺があんなに馬鹿にしていたアキさんは、子供たちの前では立派な教育者だった。

『生活に困窮している子供たちに勉強を教えたい。』

そのひたむきな思いがひしひしと伝わってきた。

アキさんは教育を通じて子供たちに未来を与えようとしている。

そのあとしばらく、ヨシオ先生とアキさんからこの寺子屋のことや、現在の子供たちについて聞いた。

無責任に子供を放ったらかす親もいるが、たいていの親はリストラになって転職したり、非正規の仕事で家計が苦しく。

生活のために長時間労働やＷワークをして、子供に手をかけてやれなくなる。

塾に行く余裕もなく、勉強につまづきだすと雪だるま式にわからなくなりる。

そうなると、だんだん学校を休みがちになる場合もあって。

ますます勉強についていけなくなるという悪循環が起こるのだという。