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アスタリスク【ARS.O】

第13章 ギター寺子屋【翔】

アキさんの顔が一気にほころんだ。

憎たらしい女と思っていたけど、こんなに晴れやかに笑うんだ。

アキさんは、しばらく笑っていたかと思うと、急にもじもじしだした。

「あの、じ、潤は…?」

「……、聞いてみるよ。」

智くんの時以上にアキさんが晴れやかに笑った。

食事会の時とはまるで別人だ。

輝ける場所にいると、人そのものもこんなに明るくなるのか。

俺は正直おどろいた。

「ただし、智くんと二人だけで会うなよ!潤もだ!俺がいないところでは絶対に会うな!」

アキさんはしばらくキョトンとした顔をして、ハハッと笑った。

「わかってる。私、どこかの慶応ボーイと違って、頭悪くないから!」

くそ…。

やっぱり憎たらしい女だ!

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