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アスタリスク【ARS.O】

第2章 深夜のバイト【アキ】

夜になって、自転車でバイトに出勤した。

「おはよー。」

「おはよ。」

もう夜10時前なのに、『おはよう』なんて言うのにも、すっかり慣れた。

出勤時間を打刻すると、ロッカーにバッグを入れて鍵をする。

軍手をはめて、集品伝票を受け取る。

広い物流倉庫でのピッキング。

通販で注文された商品を伝票に従ってセットし発送する。

暖房なんてない寒々とした倉庫で、ベンチコートに身を包み、次々と商品をコンテナに集めていく。

最新の物流倉庫では、ピッキングも完全自動化されているみたいだが、ここはまだ手で集品している。

棚から商品を取り出し、伝票にチェックしていく。

商品が揃ったら発送係に渡して、次の伝票を集品していく。

ネット通販の市場が増大していて、物流倉庫は明かりが消えることはない。

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