テキストサイズ

アスタリスク【ARS.O】

第14章 一等星、三等星【アキ】

それからみんなと飲みに飲んだ。

主任が泣き出した。

主任は泣いて「ありがとう」と言った。

「もう、何泣いてんのよ!」

「大阪で酔っぱらって道頓堀に飛び込むなよ!」

みんな口々にからかった。

主任はさらに声を上げて泣いた。

「ありがとう」ってずっと言ってた。

新センターは自動集品システムが導入されて、今いる倉庫とはまったく勝手が違うそうだ。

始めはトラブルが起こるのが常のようだ。

でも、主任ならきっと乗りきれると思った。

根拠はないけど、地道に積んだ経験と人間性の良さで、大阪の人にも愛されて仕事も上手くいくと思った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ