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アスタリスク【ARS.O】

第15章 アスタリスク【智】

翔ちゃんは、恋人のように俺の肩を抱いてくれた。

俺も、安心して身をまかせた。

翔ちゃん、やさしいな…。

「智くん…。」

「ん…?」

「釣り、いつ連れていってくれる?」

「……!」

俺は翔ちゃんからガバッと体を離した。

「翔ちゃん、もしかしてアキのこと…!」

「じ、冗談だよ、冗談!」

「ダメだ、絶対にダメだ!嵐にはアキはやらない!」

「だから、冗談だって!」

翔ちゃんの悪い冗談は、冗談だと受け取れなかった。

さっきまでの涙も吹っ飛んだ。

「ニノも、アキさんのこと気に入ってたみたいだけど?」

翔ちゃんが、ニヤリと笑った。

「まじか!」

俺はスマホを取り出し、ニノの番号を呼び出した。

翔ちゃんは、俺のスマホを取り上げた。

「だから、冗談だって!」

俺は完全にぶーたれた。

父親って大変だな…。

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