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アスタリスク【ARS.O】

第4章 会いに行く

「この前は、ありがと…。」

俺はキャップを受け取った。

「のたれ死にはしなかったみたいね。新しい仕事見つかった?」

俺は、何て言っていいかわからなかった。

「あのさ、よかったら飯行かない?この前のお礼…。」

その時、俺の腹が盛大に鳴った。

「いいよ、ごちそうになろうかな。」

アキは笑いをこらえながら言った。

ベンチコートを羽織ると、二人で歩き出した。

「正月だけど、開いてるとこあるかな。」

「そこの中華ならやってるよ。」

そこは中華料理のチェーン店で、元旦の夜はすいていた。

俺たちは店に入ると、一番奥の目立たない席に着いた。

「生中ふたつ。」

キリッと冷えたジョッキに並々と注がれたビール。

「明けましておめでとう。」

ジョッキをカチンと合わせて乾杯した。

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