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アスタリスク【ARS.O】

第4章 会いに行く

「うまっ!」

俺とアキは熱々の餃子をはふはふ言いながらほお張った。

「何でも好きなもの注文しろよ。」

俺はビールをぐびぐび言わせながら言った。

「この前とはえらい違いね。前はぼろ雑巾みたいだったのに。」

「ぼっ、ぼろ雑巾…!」

捨て猫の次はぼろ雑巾か。

「でも、元気そうでよかった。」

アキは、小さな声で言った。

「アキは、正月は実家に帰んねぇのか。」

俺は唐揚げをふーふーしながら聞いた。

「私、小さい時に両親離婚して父親が出ていって、お母さんは4年前に死んだ。兄弟もいないし。」

俺は、唐揚げをふーふーする手が止まった。

「そっか…、ごめんよ。」

俺が謝ると、アキはハハッと笑った。

「いいのよ、気にしないで。食べなよ。」

アキは青椒肉絲を小皿にとって渡してくれた。

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