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アスタリスク【ARS.O】

第4章 会いに行く

「あんパン、あんがとな…。」

俺は、青椒肉絲の小皿を受け取った。

「いつもあんパンばっかり食べてる訳じゃないよ?あの時は、給料日前だったから。」

「うん…。」

俺たちは、腹一杯食うと店を出た。

「ごちそうさま。おいしかった。外食なんていつ以来だろ。」

アキは、満足そうに腹をなでた。

俺は、財布の中から万札を一枚出した。

「裸で悪いけど、これお年玉。」

万札を差し出したとたん、アキの顔色が変わった。

「オジサン、馬鹿にしてんの…!」

「えっ、あの…?」

アキは、明らかに怒っていた。

「私は確かに貧乏だけど、他人にお金を恵んでもらうほど落ちぶれてないよ…!」

「いや、そんな…。」

「それに親戚でもないのに、アンタからお年玉もらう義理なんてないよ!」

「違う…、違うよ!ごめん!」

俺は、平謝りに謝った。

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