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アスタリスク【ARS.O】

第5章 幸せな食卓

アキは、耳まで真っ赤にした。

「違うの…?だって、こんなセレブなマンションに住んでて。外に立ってるスタッフってホストクラブの呼び込みじゃないの…?」

潤は、ホストと言われて明らかにがっかりしている。

「違った…?ごめんね。じゃあ、モデルか何か?」

際どいところを突かれて、俺と潤は目を見合わせた。

当たらずとも遠からずだが、俺は潤に黙ってうなづいて見せた。

「まぁ、そんな感じかな。」

潤は話を合わせた。

「そっか、道理でカッコいいわけね…。」

アキが蚊の鳴くような声で言った。

「アキは何の仕事してるの?」

今度は潤がアキに聞いた。

そういえば、俺もアキの仕事知らねぇや。

「えっと…、ピッキング。」

「ピッキングって、泥棒!?」

潤が大真面目な顔をした。

アキが、プッと吹き出した。

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