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アスタリスク【ARS.O】

第6章 現実の生活

次の週の月曜日の夜、俺は粟おこしを持ってアキのマンションに向かった。

インターホンを押しても返事がない。

今日来ることは電話で約束済みだ。

ドアの隙間からは明かりが漏れている。

俺はドアをトントンと叩いた。

「アキ、サトシだよ。」

ドアの向こうから物音がして、ガチャンと鍵が開いた。

「居るならさっさと開けろよ。」

軽口を叩いてドアを開けると、髪がボサボサでスエット姿のアキが倒れ込んできた。

「おい、どうしたんだよ!」

アキの体はすごく熱かった。

俺はアキをベッドまで引きずって寝かせた。

「いつからだ?」

「3日、4日前かな…。」

アキがかすかな声で答えた。

「病院行ったのか?」

アキは力なく首を左右に振った。

「こんなに熱あんのに、何で病院行かねぇんだよっ!」

俺はつい怒鳴りつけた。

「保険証ないから…。」

アキは虚ろな目で俺を見た。

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