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アスタリスク【ARS.O】

第6章 現実の生活

『全額負担になるからお金はかかるけど、診察は受けられるから安心して。』

「わかった。」

『智くん、インフルエンザの予防接種してるよね?マスクは?人助けもいいけど、絶対に伝染っちゃ駄目だよ。』

「わかった。」

『それと…、撮られちゃ駄目だよ。』

「…わかってる。」


俺は翔ちゃんに礼を言って電話を切った。

俺は秋に週刊誌に抜かれて彼女と別れた。

俺自身はまだしも、彼女にも迷惑をかけた。

ましてやアキは一般人で、俺の彼女でも何でもない。

絶対に巻き込む訳にはいかない。

俺は再びスマホを取り出した。

「悪い、これから来られるか?」

俺は電話で助けを求めた。

「わかった、頼むよ。」

アキは、横たわったまま眠りに落ちていた。

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