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アスタリスク【ARS.O】

第6章 現実の生活

「診察を待つ間、潤がいろいろ買ってくれてたんだよ。」

レジ袋に、ドリンクやらゼリーやらヨーグルトやらレトルトのお粥やらパンやら果物…、とにかくたくさん入ってた。

野菜ジュースもあった。

「潤が…?」

アキは袋を覗き込んだ。

「潤も、お前のこと心配してんだよ。お前が多少臭くても、そんなこと気にする奴じゃねぇよ。」

「もうちょっと言い方ないの…?」

アキは苦笑した。

点滴して、体が楽になったみたいだった。

「悪い悪い…。でも、潤のことは信じてほしい。あいつは本当に相手の身になって思いやれる奴だから…。」

俺は冷蔵庫を開けて、ゼリーやら何やらを片付けた。

薬を飲ませるために戸棚からマグカップを取った。

戸棚にはココアの袋があった。

先月買ってやったココアは、まだ封が切られてなかった。

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