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アスタリスク【ARS.O】

第8章 オジサンの正体【アキ】

『アキ!』

オジサンが怒鳴った。

ビクンとした。

『潤のこと、そんな風に言うな。』

オジサンは、ゆっくりと、でも強い口調で言った。

『潤のことは、お前自身がよくわかってるはずだ。潤は…、お前が好きになった潤が本当の潤だよ。間違えるな。』


マンションで笑顔で迎えてくれた潤。

温かい料理を振る舞ってくれた潤。

丁寧にハンドマッサージをしてくれた潤。

熱出してる時に向かえに来てくれた潤。

ごねる私にキレて怒鳴り付けた潤。

私を軽々と抱き上げて背負ってくれた潤。

たくさんの優しさをくれた潤。

お母さんみたいな潤。

それが本当の潤…。


涙があふれてきて、止まらなくなった。

いろんな気持ちがぐちゃぐちゃにあふれてきて、止まらなくなった。

大声をあげて、しゃくりあげて泣いた。

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