テキストサイズ

アスタリスク【ARS.O】

第1章 今年いちばん寒い夜

ラジオに耳をすませてみると、懐かしい洋楽のナンバーが流れていた。

「何だっけ、この曲…。」

俺が思い出せないでいると、アキが教えてくれた。

「ワムよ。」

「あぁ、そうだった。ワムだ。」

クリスマスが近いこの時季、ラジオからはワムの特集番組が流れていた。

「アキは若いのに、ワム知ってんだな。」

俺は感心した。

「お母さんが、洋楽ばかり聴いてたから。」

「そっか、うちの母ちゃんと同じだな。」

そんなことを話ながら、心地いい音楽を聴いていたら、いつの間にか俺は夢の中へ落ちて行った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ