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アスタリスク【ARS.O】

第10章 宴【アキ】

「おいしい…。」

棒々鶏は、しっとりとした鶏肉に胡麻のソースがかかっていた。

添えられた野菜もシャキシャキしていた。

「でしょ?うちの棒々鶏旨いんだよ!」

相葉が得意気に言った。

「棒々鶏も油淋鶏も唐揚げも旨いんだよ!」

「何だよ、鶏肉ばっかりじゃん。」

オジサンが相葉に突っ込む。

ヒャッヒャッと相葉が笑う。

こんなおいしい料理を食べて育ったら、あんな明るいまっすぐな人に育つのかな。

お母さんの料理も美味しかったけど、私はあんなにまっすぐ育たなかった。

潤の作ってくれた料理も美味しかった。

でも、もう二度と潤の料理を食べることはないんだろうな。

オジサンは、「食え食え」と次々に料理を取り分けてくれる。

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