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アスタリスク【ARS.O】

第10章 宴【アキ】

「アキちゃんはリーダーをコンビニで拾ったって聞いたけど、知らない男は怖くなかったの?」

相葉が蒸し餃子をハフハフしながら聞いてきた。

「怖くは、なかったかな…。」

今思い出しても、何故あの時オジサンを拾ったのか。

何故怖くなかったのか。

自分の行動があまりにも自然だったので、不思議だった。

「今までにも、いろいろ連れ込んでんじゃないの?」

櫻井がエビチリを掻きこみながら言った。

「そ、そんなことないよね!翔ちゃん、酒のペース速いんじゃない?」

相葉があわててフォローした。

オジサンも、櫻井に何か私の弁護をしているけど…。

何で、来ちゃったんだろ。

私は席を立った。

「帰ります。」

私はベンチコートとカバンを取ると、出口に向かって歩き出した。

「おい、アキ!」

オジサンが追いかけて来たけど、振り向かなかった。

店の入り口で、誰かにぶつかった。

「あ、アキちゃん、久しぶり!」

天使のように笑う、潤だった。

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