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☆ラリマーの扉☆

第11章 真夜中の逢瀬~終わりを告げた逢瀬~

見渡しても、儚い少女の由良は居なくて

悲しい気持ちになった。

泣かなくちゃいられない

由良は、もういないのかな?

…そのとき

ぼくは何かを見つけた。

光が一瞬…反射した。

手に取ると、手紙が置いてあった。

真っ白な、雪のような封筒に由良と書いてあった…

さっき反射した、そのシールを剥がして
手紙を読む。


─────ショウへ

ごめんね、ショウ。

私はもう貴方に会えない
愛するたび、怖いの……

何か、見えない壁があって…

ごめんね…私には勇気がない。
これ以上、愛す勇気はないの……

でもね
私、貴方に会ったことは忘れない

一生ものだから。

夜の丘の空を眺めているとき、貴方に会ったよね。

そこから絆が深まっていったんだったっけ…

想うと、懐かしいな…

でも…もう会えない。

またね、ショウ。

この丘には、また来るかもだけど
その時は一人で来るわ。

ありがとう、ショウ…

            由良より。

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