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☆ラリマーの扉☆

第11章 真夜中の逢瀬~終わりを告げた逢瀬~

ぼくはもう、悲しさしかない…

ベッドに体を預け、天井を眺めることしか出来なかった…

…ありがとう、由良。なんて

素直に言える訳ない。

居てくれ!なら、言えるのに。

それを受け止めたくない
幻想でいてほしくて

変わらぬ、毎日のように逢瀬を重ねたくて

…そういう想いだった。

丘で紡がれる、ひとときはもうないんだ。

ぼくの心に由良がいるし
ぼくの心に由良が残る…

もう、叶わないんだね。

朝がくれば、元通りなんてない

祈ることすらしても、叶わない

どう、足掻こうとしても。

また、涙が出る…。

止まらない。

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