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☆ラリマーの扉☆

第3章 理解者という契約と面影

そのとき
「やめてください!」

と、誰かが叫んだ。

みんなは驚いた。

「倉崎さん…あなたはこんなことしないでしょう!?」

叫んだ人は気の弱い星咲。

昔は親友だったみたいよ…
何がおこったのかはわからないけどさ。

絶交したんじゃないかな。

「あ?だからなんだよ。ていうか久しぶりだな、ほ・し・さ・き」

と、バカにしたように言い
星咲は突き飛ばされる。

「倉崎さ…ん、今はこんな風になっても
優しかった……頃のあなたが好きです」

飛ばされてもなお、声を発する星咲。

でも……優しかった頃
あいつになんてあったっけ?

しかも…好き?

それをどうして大勢の前で言えるのだろう。

「そうか…なら脳内で優しかった頃のオレを妄想してろ。いまはいじめブームなんだよ」

と言い、再び始まったいじめ
盛り上がる観客たち。

リーダーについていく皆
洗脳されているかのような皆……

この起こっている事態には何もできない。
盛り上がることもせず、ただ
冷たい瞳で見守りつつ、異常だなと

……心の中で思う

だから、私はか弱いのだ。

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