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☆ラリマーの扉☆

第14章 狂愛王子と捕らわれしハニー

反則だよ、ハニー。
ズルいよ、ハニー…

ズルいから、首もと噛ませて。

そんな顔、誰に見せないでよ。

王子様は首元を思いきり噛みました。
吸血鬼のように。

「いたっ…」

と、さりなは苦しげにする。
可愛らしいな、ハニー…

「痛いだろう?でも、痛みは甘い痛みになるよ…」

低く囁く王子様は
2人の物語をリードしているかのようだ。

「そうなの…」

彼女はヒリヒリとしているだろう。
強く噛んじゃったからね…

「好きだよ、ハニー。ごはん食べよっか」

「ええ、そうね。そうしましょう」

王子様はのさりな手を引っ張って
食堂につれていった。

「おいで?ハニー…」

導いてあげるよ、さりな。

大きな豪邸で2人っきり。
甘くて甘すぎる、2人の生活──…

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